西土居通りの謎 グーグルか?住人か?正しいのはどっち?

とてもいい天気、桜は満開。普段はIT稼業で室内にこもり気味の私にとって、「ジオどす」現地調査は一種の「役得」。(自分が軽度の花粉症であることを強制的に思い出させられることを除いては・・・・)

さて、今回のフィールド調査のターゲットの一つは「西土居通り」。調査の命題は「本当の西土居通はどれか」。
地図の上では、西土居通は南から上る道と、北から下がる道が左右に少しずれていて、四条通近辺ではオーバーラップしている。はたして、ここではどちらが「西土居通り」なのか、あるいは「両方とも西土居通り」なのか。
この平行する道は、それぞれ反対向きの一方通行であるので、両方合わせて一つの通りという扱いにできなくもない。ただ、もし、同じ名前の通りが平行して走る区間があると、「ジオどす」の現在のアルゴリズム(Ver.4)では対応できない!というわけで、この目で確かめに行くことに。

ところが、この調査、予想以上に思わぬ結果に。京都のディープな部分、パンドラの箱を開けてしまったかも・・・

まず、「(地図上の)西土居通」沿いの住民の皆さん、それも古くから住んでいそうな家やお店の人に聞く。ところが、、、、、、誰も「西土居通」なる名前を知らないのだ。『どちらが西土居通りか』という以前の問題である。
住民の皆さん声を揃えて、そこは「土居ノ内通」だと仰る。中には『昔秀吉の時代に土居がこのように走っていたから・・』という由来まで教えて下さる方もいたので、間違いない。ならば「西土居通」はよくある通りの「別名」なのか?

というと、それも違う。なんと「土居ノ内通」は地図にしっかり書かれているのである。それも、「(地図上の)西土居通」として書かれている南北の通りとは、全くことなる、東西の通りとして書かれているのだ!!四条通りの少し南が綾小路通(東西)、その少し南に仏光寺通(東西)があるが、この地域(郵便の住所で『土居ノ内町』)を通る、綾小路と仏光寺の間の通りが「(地図上の)土居ノ内通」と書かれている。しかも、綾小路通の一本北、四条通りの一本南の細い道までが「(地図上の)土居ノ内北通」と、いかにも整合性が取れた名前がついている!?

正しいのはグーグルマップか?住人か?

なんだか調査が思わぬ方向へ進んできてしまった。

まずは「土居ノ内」通りは、住民の皆様それぞれで認識が同じかどうか。何人もの方に聞いてみる。すると、100%、一人の例外もなく、「(地図上の)西土居通り」で、四条通りより北では西側の道、市場より下では東側の道が「(住民認識の)土居ノ内通り」ということが明らかに。
さらに、「(地図上の)土居ノ内通」沿いの住民に聞いてみても、そこは「土居ノ内通」とは認識されていない。認識はみなさん「(地図上の)西土居通り」が「(住民認識の)土居ノ内通り」だと仰る。

グーグルマップが間違っているのか?グーグルマップ=ゼンリンの地図。で、他の地図を見てみると、Yahoo!地図も昭文社の地図でも「西土居通」が書かれている。
日本で地図を作っているのは、ゼンリン、昭文社、インクリメントP、Yahoo(元アルプス社)のたしか4社だけ。IPCは今回確認できなかったが、3社が同じ間違い(!?)ということは、どういうこと??

地図のことならこの人、オークニーの森さんに聞いてみると、地図会社に居られた頃のお話として
『・・・京都市役所から入手した都市計画の図面だけでは通り名が網羅されていないため、市販の紙地図、郷土研究者が出版した通り名の本など、複数の資料から”矛盾のない様に”作業を行っていった・・・・・』とのこと。みなさん、京都では昔から苦労していたのですね。

時間が無かったので、市役所や区役所への聞き込みは後日に回しました。後日、再度確認をとり、本当に地図が間違っているのであれば、ジオどすのデータを差し替える予定。でも、こんな調子では今のデータにある通りも全部見直さないといけないかも。。。よし、やるか!

Comments

Post new comment

The content of this field is kept private and will not be shown publicly.
  • Web page addresses and e-mail addresses turn into links automatically.
  • Allowed HTML tags: <a> <em> <strong> <cite> <code> <ul> <ol> <li> <dl> <dt> <dd><img><br><p>
  • Lines and paragraphs break automatically.

More information about formatting options